学校では、「卒業に向けて」「中学への進学に向けて」のスケジュールが着々と進んでいた頃。
医師からも、「絶対にここで何とかしなきゃいけないってことはないけれど、節目は子供にとっても意識せずにはいられないからね」と言われていましたので、私も焦りというか…、大事な節目であることを意識して動く時なんだなぁ…と考えていました。
ただ医師は、「節目は一回じゃないから(成人式が大きな節目になることも多いとも聞きました)」とも言ってくれましたけど(^^)
書き残しておきたいこともあるので、以前書いたものと重なる部分もありますが、小学校卒業から、中学校入学までに、考えたことや取り組んだことをちょっと振り返ってみます。
医師からは、
・学区の中学校に行っても今と変わらないだろうから、「行けるところ」を探した方がいいけどなぁ…
と言われていました。
何ヵ所か「ここはどう?」と勧められた学校があって、その中には、すぴがその気になれば良さそうだなぁという所もありましたが、住所を移さないと通えないなどの制限がありました。
すぴとは、一緒にお風呂に入っているときなど、出来るだけリラックスしている時を見計らって話をしていましたが、あまり考えたくない様子でしたね。
まぁなんとか、ある通信制の高校にあるフリースクールを見学、体験することが出来て(ここは医師からも勧められていたし、ブロ友さんからも教えてもらいました)、一時は本人も「週に一回なら」という気持ちになったこともありました。
そこには二度ほど体験に行きましたが、手続きをしようかという段階で「やっぱり行かない」とすぴが決め、「みんなと同じ中学に行くのが普通なんじゃないの」「時々、気が向いたら行くって感じでいいんじゃないの」と言っていました。
私は、以前すぴが言ったことを思い出していました。
「行かなくてはいけない所(学校)に行けていない。だから、他のところ(適応指導教室や通級)に行っても意味がない。」
これ以上、そんな風に思わずに過ごして欲しい。
私としては、中学生になるのをきっかけに、自分に合った場所を見つけて、「ここでやっていく」という気持ちになれたら…って思っていたんですが、すぴは、ずっと、世間でいう「普通」にこだわっていたのかもしれません。
そうなると、私の気持ちは…、
「中学校の先生も、小学校の先生とおんなじなのかな?」
というところへ。
正直不安でした。
卒業へのスケジュールにすぴがどう参加していくか?、それを担任やすぴと相談しながら、頭の片隅では、「中学でどうなるんだろう」という不安が消えない日々でした。
というのも、すぴが不登校になって以来、先生方と色々お話をしてきたけれど、
・「とにかく学校に足を運んでくれないことには出来ることがない」
・「何とか学校に足を運んでくれたら、何かしら対応も出来る」
と言われてきました。
その学校の考えは、不登校の日々を重ねていけばいくほど、すぴや私の思いとはかけ離れていったと思うんです。
当たり前のことではありますが、不登校になってずっと同じ想いを抱いていたのではなく、少しずつ少しずつ変わっていったわけですから。
・学校に行けないのは、一時のことできっとしばらくお休みすれば、また行けるようになるんじゃないか。。。
・教室は無理でも、保健室なら行けそう。学校がその気持ちに理解を示してくれたら。。。
・学校に行くことが全てじゃない。これまで我慢して、頑張ってきたんだもの。すぴの気持ちを大事にしたい。。。
・学校の先生には、学校に来ないと関わりようがないなんて言わずに、子供の今に関わるひとりの大人として、教師として、子供の将来を見通した関わりをしてもらえたら。。。
今よりも、少し遠くをみていきながら、すぴとの日々を過ごそうとしていった私と、「今が大事」「今をどう過ごすかで未来(将来)が決まる」というような考えには大きなズレが生じてきた…と感じていました。
でも、「先生も私と同じ思いで関わってください」なんて訴えてもあまり良いことはないですもんね(;^_^A)
先生とお話をするときは、
・考えや関わり方に口を挟むようなことは控え、
・常日頃の感謝の思いを伝える。
・先生から「お母さんはどう思いますか?」と聞かれれば、「先生のおっしゃるように出来たらいいなと思うけれど、そばで見ていると難しい面もある」と遠回しに「そのままでは、無理かも」と伝えて。
・それでも先生が「やっぱりそれで頑張って欲しい」と言われれば、「そう出来るといいなと思います」「私もサポートします」
と一応納得した。フリ?をしていました。
担任との関係が良好であることの大切さをつくづく感じるようになっていましたから…。つまり、それ以前には、「失敗しちゃったな」と思うことも少なくなかったわけですが。
そうして、不安や納得いかない感は、主にスクールカウンセラーに聞いてもらい、すぴの様子からあまりにもハードルが高いと感じたときは、通級の先生に相談をするようにしました。
思うに、その頃ようやく「ひとりで考えるより誰かに頼った方が早い」と思うようになった気がします。
「不安です」「心配です」と訴えれば、それなりに対応してもらえるけれど、母親目線で「こうしたらいい気がするんですけど」と言っても、(言葉が悪いかもしれませんが)あまり相手にされない。そんな風に感じていました。学校が私に求めているのは、一緒に対応を考える存在ではなく、「子供の背中を押す」ようなことなのかなぁと。
まぁ、立場が違えば考えも違う。仕方のないことではあるのでしょうけど。
「連携をとりながら…」なんて言うけれど、なかなか難しい。そう感じることは少なくありませんでした。
つづく。
子供の問題に関しては、どうしても母親が抱え込んでしまうことが多いですよね。
思うんですけど、当事者本人や近い家族ほど、一番大変なときは身動きがとれないような気がするんです。私も長くすぴに付きっきりで(今もですが)、電話にせよ、出向くにせよ相談することがなかなか出来ませんでした。
でも、医療機関、通級と繋がっていくうちに、それぞれの考えや見方を知り、勉強にもなりました。
そういう意味で、多くの方に繋がっていくことで自分がラクになると気づいた気がします。
時間はかかっても、こうした経過は決して無駄ではないですよね。